Ain Soph(アイン・ソフ)ストーリー

1970年頃、ギターのYozoxが“天地創造”として、ブリティッシュ・ブルース・ロックの日本的解釈を目標に関西/神戸で結成。地元のコンサート/学園祭などでライヴ活動をし徐々に音楽性を固める。当時、周りが目指していたブルース/ハード・ロックとは異質のブルージーな音楽性は理解者も無く、散々な状況だった。メンバー・チェンジも日常茶飯事だった73年頃、プロ・デビューの話が某プロデューサーより持ち上がり上京するも寸前、実現せずにあっけなく解散。

心機一転! 音楽性を一新すべく、難易度の高い?インスト志向に焦点を定める。その背景にはステージでの音響の不備、良い?ヴォーカリストの不在等など。キーボードをフューチャーした独特の音空間のサウンドは英国/欧州からのプログレッシヴ・ロックと見事リンクする。(単なる模倣と言う事か?)1975年頃よりメンバーは固定し、リハーサルに明け暮れプロとしての基盤?を築くが、状況は困難であった。この時期、オリジナルの楽曲が沢山出来はじめる。

しかし、当時、楽器は高かった!
Mini Moog / 600,000yen
Solina Strings / 600,000yen
Marshall Amp&Speaker (1959) Unit 3 / 600,000yen
and more.........

ライヴ・ハウスに出演するもリスナーは音楽に対しては冷酷非情な態度/認識で殆ど動員は見込めなかった。常に“ロックか?ジャズか?訳の分からない音楽”とのレッテルを貼られた。勿論、バンドの表現力/テクニックにも多々、問題はあった。私としては、英国風センス&ユーモアを根底に、日本のフィルターを通して表現すれば、出てきた音が天地創造の音であったと思う。そう、プログレッシヴと言うよりもむしろMonty Python的なのだと言いたい。

1977年末に天地創造からAin Sophに改名、更に関東へのツァー等もこなし、ようやくリスナーにも認知されるようになる。殆ど、リハーサル/ライヴと毎日忙しい日々が続く。デモ・テープも多数製作、NHKやFM東京の番組でもOn Airされる等、幾分状況も好転の兆しが見え始めた。

1978年一杯で解散。(将来に対する不安故、若さ故?)すると、それまでオファーしても全く相手にされなかった大手キング・レコードより1979年レコード・デビューの話が持ち上がる。我々の為に、色んな人が動いてくれたのに、既にもうバンドの実体は無かったのは何とも悲しかったが、そんな事は理由にならない! 今こそチャンス、そして未来は明るい! と、オリジナル・メンバーで再度、再結成を目論むがFujikawaは離脱、残念無念!

本当に、この世は何がおこるか、一寸先は闇だ。と、痛感した次第。

若手キーボード奏者のMasey Hattoriが79年夏、加入。

1980年1月録音、同年6月アルバム" A Story Of Mysterious Forest " (妖精の森)でデビュー。(初回盤はポスター付) 直後、Hattori は99.99(フォー・ナイン)結成の為脱退。

またしてもバンドのバランスは崩れる。

キーボード奏者を急遽、オーディションで探すが、中々、良い人材も見つからず、81年Takashimaが決定するも2ndのデモ・テープ製作中に再び解散。

世はちょうどパンク/ニュー・ウエイヴの真只中で、Ain Sophにとっては辛い時期であった。(この後の2〜3年はバンドが“鬱”の状態)

83年Yozoxはソロ・アルバムを製作、(カセットのみの販売)他のメンバーもそれぞれ、断片的ではあるがローカルなバンドで活動。Yozox, Bellaphonで活動していたドラマーのTaiquiと交流が始まり、Yozox Taiqui Bandを結成、83年よりのセッションは、Torigaki, Fujikawaが合流し、結局Ain Soph再結成に発展する。

86年3月, 2ndアルバム " Hat & Field "をキング・レコードより発売、カンタベリー色濃厚の内容と巷での評価に決して反論はしないが、私としてはこれこそMonty Python的音楽なのだと声を大にして言いたい。(音楽とユーモアは紙一重!)

Bellaphonよりキーボード奏者のKakiをゲストに迎えて86年9月、キャンディー・ホールでライヴを行う。kakiは度々ゲストで参加、BellaphonにはTorigakiがベースで参加とAin Soph 〜 Bellaphonの兄弟関係?が成立。

Ain Sophは90年に再び、4人編成に戻りレコーディング、ライヴにと活発に活動。この時期にはスタジオ/ライヴ盤が多数発売される。(以下)
☆ AIN SOPH / Marine Menagerie
☆ AIN SOPH 天地創造 / スペシャル・ライヴ
☆ AIN SOPH / 過去への扉 Vol.2
☆ AIN SOPH / Quicksand Vol.3
☆ AIN SOPH / 5 or 9
☆ V.A. / 70's West Japanese Scene

94年は新録のリハーサル、そして95年1月阪神大震災に遭遇、2003年までバンドは活動停止。(一瞬にして家が崩壊する衝撃はThe Beatlesを始めて聴いた時の衝撃の比ではない!)

Taiqui、kakiが再びBellaphonで動きだし、1998年にはYozoxも合流、Taiqui、kaki、Torigaki、Yozoxのラインナップでライヴを行う。

2003年、Fujikawa宅パソコンウイルスの修復の交換条件として、バンド再結成を打診、他のメンバーも同調/承諾、6月、Ain Soph再結成に至る。(バンドの結成とは今も昔も、全く偶然の産物だ!)

2004年4月現在:AIN SOPH are
 藤川喜久男:keyboards
 鳥垣正裕:bass
 Taiqui:drums
 Yozox:guitar
guest
 長尾ひさし:flute/sax
 垣光隆:keyboards

by Yozox