| Eclat de Vers 1991.
'80年代にカルチェ・ノールなどのギタリストとして活躍していたアランと作詞家・ヴォーカリストのダニエルの2人を中心に結成されたエクラ・ド・ベールの1stミニ・アルバム。アンジュ直系のフレンチ・シンフォ・サウンドを、エドルス、ミニマム・ヴァイタルらに代表される所謂ムゼア・サウンド流に再解釈&再構築を試みた意欲作であり、既にこの時点で彼らならではのオリジナリティは十分に確立されている。フレンチ・シンフォ特有のシアトリカルなヴォーカルをフューチュアした透明感溢れるサウンドでありながら、'70年代のバンドの様な引きずる様な重さや、ドタバタしたリズムとは無縁の、軽快で小気味良い仕上がりになっている。 |
| Eclat II 1992
そのタイトル通りのセカンド・アルバム。作詞家・ヴォーカリストのダニエルが脱退し、アランがヴォーカルも担当するようになり、バンド名もシンプルにエクラとなった。前作のサウンドを引継ぎ、それにより一層アップ・トゥ・デイトな感覚を加えて緻密に仕上げた完成度の高いアルバムとなっている。彼らの代表作であるとともに、'90年代前半のフレンチ・シンフォを代表する傑作アルバムである。一聴するとシンプルで軽く感じるかも知れないが、各曲とも多彩で綿密な構成・アレンジが施されており、聞いていると知らず知らずのうちに彼らのサウンドに引き込まれてしまう。特にラストの“Circus”は多彩な引き出しを持つ彼らのオリジナリティが凝縮された名曲である。 |
| UGUM pt II 1993
UGUMレーベルのオムニバス・アルバム。エクラのナンバーは“Circus”1曲のみが収録されている。曲自体はセカンド・アルバムにも収録されているが、ここに収録されているのは、ヴォーカルにアンジュのクリスチャン・デカンを迎えた別テイクである。1998年の来日時にリーダーのアランにこの経緯を尋ねたところ、 「今は自分もミュージシャンだからこんなことを言うのは気恥ずかしいんだけれど、アンジュ、とりわけクリスチャンは10代の頃からの僕のあこがれのスターなんだ。だからフェスティヴァルでエクラがアンジュと共演できてクリスチャンと知り合えた時はすごく嬉しかったよ。その後でオムニバス・アルバムの話があった時、思い切ってクリスチャンにゲスト参加をお願いしたんだ。クリスチャンは快くOKしてくれて素晴らしいヴォーカルを録音してくれた。憧れのスターにゲスト参加してもらえてすごく嬉しかったよ。」 と少し恥ずかしそうに語ってくれた。現在廃盤?で入手困難だが、エクラのルーツを確認する意味でも、出来ればこの機会に聴いて見て欲しい。本当に良いテイクだと思う。 |
| Vol. I & II 1996
ファースト・アルバムとセカンド・アルバムをカップリングしたお買い得盤。オリジナリティは十分あるものの、アンジュからの影響もそこはかとなく感じられるファースト、多彩で緻密でありながら切れの良い完成度の高いサウンドを聞かせるセカンド、双方ともに魅力的である。 |
| Volume 3 1997
セカンドから5年のインターバルを空けてリリースされたサード・アルバム。一時期活動停止状態にあった彼らだが、このアルバムで完全復活を遂げた。サウンド的には前作の延長線上にあるが、活動再開の意気込みが感じられるエネルギッシュな演奏が印象的で、全体的に前作よりはシンプルで多少ラウドな仕上がりとなっている。ピアノを多様するキーボーディストのセンスの違いが、セカンドとのカラーの違いを際立たせているが、前作との最大の違いは、小気味良さを感じさせる演奏から勢いを感じさせる骨太な演奏へと進化したことだろう。もちろん勢いだけでなく、6曲目の“sequoia”や7曲目の“nostalgia”の様な叙情的なナンバーも魅力的であり、傑作だったセカンド・アルバムから更に彼らが進化し続けていた事を如実に示したアルバムと言えるだろう。残念ながら日本でのディストリビューションが悪く、熱心なファン以外には余り知られていないようだが、多くの方に聴いて欲しいアルバムである。 |
| Marseille - Tokyo 1998
1998年の初来日時に吉祥寺シルバー・エレファントで行なったライブと、彼らの地元マルセイユでのライブを収録した始めてのライブ・アルバム。ファーストからサードまでの各アルバムから選曲された彼らの代表曲を、ライブならではのエネルギッシュな演奏で堪能することが出来る。このアルバムを聴けば彼らの本領はライブにこそある、と判るはすだ。どういうわけかこの時も今も、エクラの日本での知名度は今ひとつのようだが、こんなにも素晴らしいバンドが8年ぶりに来日するのだから、前回体験した方は勿論、前回見逃した方もこのアルバムを聴いて、彼らに対する認識を改めて観に来てもらいたい。最後に唯一このアルバムの難点を挙げるとすれば、ドーデモ良い日本人の司会者の下らないベシャリが最後に入っていることだろう。日本でのライブだと言うことを強調したかったんだろうケド、ジャマ以外の何者でも無い。もし、今回も日本でのライブ・アルバムを出すんだったら、これだけは止めて欲しい。 |
| Le Cri de la Terre 2002
2002年に約5年ぶりにリリースされたスタジオ・アルバム。現時点での最新作である。ここで聴かれるサウンドは、今までの延長線上にありながらも、これまでになく重厚でシンフォニックなものとなっている。これまでは、一聴するとシンプルで小気味良いが、実は緻密で多彩な隠し味が施されていることが特徴であった彼らのサウンドが、このアルバムではメロディ・ラインこそ従来通りであるものの、円熟味を感じさせる重厚なアレンジがアルバムのカラーを支配している。個人的には、もう少しキーボードが同時代的な色合いを取り入れる冒険を試みて欲しかったと思ったが、'70〜'80年代のシンフォニック・プログレが好きな方にはこのサウンドはたまらないだろう。エクラのことを軽いB級シンフォだと誤解している方は、ぜひこのアルバムを聴いて認識を改めてライブに来て欲しい。 |
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注:Eclat De Versm, II, Vol.I & II, Volume 3は現在廃盤ですが、コンピレーションCDをリリースする計画があります。 |